訪日家族旅行が増加傾向にあるフランス 訪日家族旅行は旅館がおすすめ?
多文化情報大阪の御堂筋は、夜になるとライトアップがはじまりました。御堂筋が最も美しいシーズンになりました。
さて、今回は少し前なのですが日本政府観光局(以下、JNTO)から送られてくるニュースフラッシュの中から気なった記事を取り上げたいと思います。
その記事は、
■「子どもも大人も行きたい日本。家族旅行が増えるフランス市場【パリ発】」。
JNTOの記事によると、「家族・親族」で訪日したと答えた人は全体の10%強、残り約90%は「自分ひとり」、「夫婦・パートナー」、「友人」に三分されるという傾向が平成25年まで続いていました。しかし、この数年で「家族・親族」の割合は、16.9%(平成26年)、25.4%(平成27年)と大きく増えています。パリ事務所の窓口での今年の案内実績としても、家族旅行の需要は昨年より増えている実感があり、この需要増は今年も継続するものと思われます。(JNTO ニュースフラッシュより一部引用)
(グラフ:JNTO資料より数値を抜粋)
訪日フランス人の全体的な数値増加は、JNTOからの資料からもわかります。
が、その中で前述したとおり家族旅行の割合が増加していることには、あまり注目されていないかもしれません。
幼少期から日本のアニメや漫画、ゲームで育ってきたフランス人の子どもたちにとっては、ジャパニーズポップカルチャーが身近なものであるため、同時に行ってみたい憧れの国の一つに日本があがってくるのも頷けます。
■フランス人とバカンス
ネットで、「フランス人 バカンス」と検索するだけで相当数の検索結果が表示されるように、フランス人とバカンスは切っても切れない関係のようです。バカンスというと、1か月ほどのバカンスをとるようなイメージがありますが、大半は約2週間程度のお休みをとるようです。
もちろん、職種などによっては1か月を越えるバカンスをとるような方もいるようなので、なんともうらやましい限りです。バカンスでは地中海を中心に国内で過ごす人が多い中、もちろん海外へと足を運ぶフランス人もいます。
幼少期に家族で訪日をすることで、将来的にその子どもが成長した際に、リピーターとして訪日するパターンも考えると、家族旅行の選択肢の中に日本が入ってくるようにうまくプロモーションすることは、訪日外国人数引き上げになるかもしれませんね。
■家族で海外旅行のハードル
さて、それでは実際、家族での旅行時に私が意識することを考えてみました。
治安が安全、インフラが整っている、バラエティにとんだ食事がある、ホテル内にプールがある、子どもの楽しめる観光地がある、飛行機で直行便がある・・・
今まであまり意識をしていなかったのですが、家族での海外旅行選択の際、私自身の中にもハードルが色々とあるもんですね。
よく友人に海外旅行に行きたいけど、準備やいろいろ大変でしょう、と言われます。独身時代にはよく海外旅行にいっていた友人でさへ、出産後は海外旅行を控える友人が多いのには、家族で海外旅行にいくためのハードルが、単独でいく旅行に比べると高いことが原因だと、改めて今納得しました。w
■家族で海外旅行に日本は最適かも?
日本を客観的に見たとき、日本が家族旅行に非常に適した国なのではないかという思いにたどり着きます。日本は様々なコンテンツを有する上に、治安が良く、清潔で、インフラが整っているというのは、家族旅行者にとって大きなアドバンテージだと思います。子どもが喜ぶ、ディズニーランド、ユニバーサルスタジオジャパン、水族館、遊園地、海山などの自然に関連するアクティビティ、さまざまなことを子ども達に経験させてやることができるのが、日本ではないでしょうか?
一方で、海外のビーチリゾート地にあるようなヴィラ、コテージが、日本には海外のリゾート地にくらべると少ない。
都市部では4人一部屋で泊まれるホテルが少ないなど、家族旅行者にとっての満足度をあげるための課題点もよくあげられています。
この点だけを見ると、地方への誘客が課題となっている昨今、温泉地などには旅館があるので、家族が一部屋に泊まれる、部屋でゆっくり食事がとれることは、訪日家族客の問題を解決する宿泊先の一つになりうると思います。「家族旅行向け」「ファイミリー大歓迎」と銘打って旅館をアピールすることはないので、他との差別化のために、家族旅行向けだということを海外に向けてアピールするのも一つの施策かもしれませんね。
実際、星野リゾートが運営する「リゾナーレ」では、国内向けではあるものの、キッズ向けのアクティビティを充実させ「家族旅行」にフォーカスして、成果をあげてきています。
ちなみに、海外では部屋食というのは基本的にありません。(ルームサービス除く。)
Japan-guide.com Ryokan Guide: Your Roomの記事より写真引用
国内外問わず、小さなお子さん連れの旅行の場合は、周囲の方々への配慮をしないといけないので、想像以上に外食は疲れます。欧米系のお子さんは外食でのマナーなど躾をうけていることが多いというものの、やはり子連れの外食が大変なことは万国共通のママ、パパの悩みだと思います。
このママ、パパたちの悩みを解消するのに最適なのは、温泉地のような旅館での部屋食ではないでしょうか。
今あるサービスを目線をかえるだけで、違った層の誘客につなげることも可能ではないでしょうか。
Japan-guide.com Ryokan Guide: Your Roomの記事より写真引用
現在、私の子どもは12歳と6歳なので、海外旅行が苦になる年齢は超えました。子どもたちが小さい時には、香港、バリ島、セブ島にいきました。いずれも、日本から短いフライト時間でいけて、直行便があり、ホテルにプールがあったというのが、共通事項としてあげることができます。我が家では、子どもたちの機嫌を良くするために、プールは必須です。ww
2,3年後には、ずっと控えていたロングフライトの必要な国にも、チャレンジできる年齢になってきました。
「フランス人はバカンスのために働く」という話を聞いたことがありますが、私も年に1度の海外旅行を糧に仕事に励んでいます!日本人ですが・・・
さて、来年はどこに行こうかなぁ・・・