アフターコロナの訪日プランに関する台湾・香港ユーザーアンケート
ジャパンガイドアフターコロナの観光回復を見据えて、訪日旅行に関する意識調査を、弊社が運営するjapan-guide(日本旅遊與生活指南)のユーザー対象にオンラインアンケートを実施しました。
実施期間:2020年10月16日~11月23日
調査対象:japan-guide(日本旅遊與生活指南)繁体字圏ユーザー
サンプル数:692サンプル
1.訪日の時期は、1年以内が約9割
渡航制限が解除後の訪日時期について、「1年以内に訪日したい」という回答が全体の9割を占めました。「半年以内」が28%、「1年以内」が28%で同数、3か月以内は19%、また、「解禁後すぐ」と回答した人が18%の結果になりました。その他、「安全だと感じられたら」「1年~2年以内」と応えた回答が7%となりました。
できるだけ早く日本に旅行したいという意向が見られ、依然として訪日意欲は顕在であることがわかりました。
2.解禁後の滞在日数はコロナ前と変化なし、1週間以内が最多
滞在日数においては、「3日~7日以内」が47%と最多、「7~14日間の滞在」も44%を占め、コロナ前(2018年度実施)と変化は見られませんでした。
3.興味のある旅のスタイルは、ステイケーション(滞在×休暇)
アフターコロナの旅のスタイルについては、「温泉リゾート/ホテルステイ」に興味があるとの回答が最も高く55%、「定番観光地を外した旅」が45%、「一人旅」が37%と上位を占めました。
コロナ禍でのライフスタイルの変容から、開放的な空間でゆったりのんびり過ごしたいという傾向がみられ、温泉地等での滞在型の旅や、個人の価値観や志向を反映するようなテーマ性の高い旅によりシフトしていくことが伺えます。
一方で、バーチャル旅行への関心はわずか1%。リアルでの触れ合いや旅行への欲求は失われていないことがわかります。
4.解禁後の旅行で「やりたい」「避けたい」アクティビティ
解禁後の旅行で「やりたい」アクティビティについては、「自然景勝地/社寺仏閣巡り」が73%、続いて「温泉」、「ご当地の食巡り」がいずれも63%を占めました。
一方、解禁後の旅行で「避けたい」アクティビティについては、「テーマパーク/遊園地」の22%、「都市観光」の20%が上位を占め、「密集が想定される場所は回避したい」という意図が見える結果になりました。
しかしながら都市観光は依然としてニーズもあるので、コロナ対策を徹底することと、これをしっかりアピールすることがキーポイントになりそうです。
その他16%のうちの最も多かったのは「避けたいアクティビティーは無い」との回答で、コロナの影響に左右されないという意見も見られました。
5.訪問したいエリア、トップ3は、北海道・関西・関東
訪問したいエリアについては、上位から北海道、関西がともに21%、関東20%、東北15%、九州8%、中部6%、四国4%、中国3%、沖縄2%という結果となりました。
さらに、行きたい具体的なスポットについて記述式で回答を求めたところ、1位 京都、2位 東京、3位 青森、4位 山形、5位 大阪、6位 小樽、札幌、函館、7位 神戸、8位 長野、9位 九州、10位 富良野が選ばれました。
スポットを選んだ理由について、
小樽、札幌、函館、富良野と4スポットがランクインした北海道では、「雪景色、自然景観」「食べ物」が挙げられました。
京都は、「清水寺、歴史的な建築物、社寺仏閣」「庭園」「桜や紅葉、自然景観」、大阪では、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」「食べ物」「ショッピング」「人情味」が挙げられました。
青森、山形をはじめ東北に代表されるのは、「温泉」「雪景色」「桜や紅葉、自然景観」が挙げられ、温泉に関しては九州も同様の回答が多くみられました。
4.の解禁後の旅行で「やりたい」アクティビティの結果からもわかるように、自然景観、温泉、食べ物への関心の高さが見られます。このほかにも、人情味や地元の人の親切さや触れ合いなども重要な選定要素であることが分かりました。
6.現在欲しい訪日旅行情報は、コロナに関する情報
「現在、どのような訪日旅行情報が欲しいですか」という質問に対しては、「コロナ関連情報」が28.8%、「地域の関連スポット」22.4%、「季節の観光情報」14%と続きました。
一番に求められるのは、「安心・安全」に旅行ができるようなコロナ対策や、それに対応した最新の観光情報が求められていることがわかりました。
後記
渡航が解除され、日本へ安心で安全な旅行ができるとわかったらすぐに行きたいと考えている人が多いことがアンケート結果からわかりました。多くの親日リピーターをもつ台湾や香港の人たちが、インバウンド復活の鍵だと思います。
コロナ対策の成功例とされる台湾。その成功要因は、国民一人ひとりのコロナに対する意識の高さと、政府の対策方針を支持し、協力的だったことだといわれています。
その基準で訪日観光に臨んだ際に、従来通りに旅行ができるように私たちもまた、今まで以上に意識を高め、迎い入れる準備を進める必要があります。そしてその現状を正確に且つ、タイムリーに発信していくことが大切であるということを、本アンケートを通して強く再認識しました。japan-guide(日本旅遊與生活指南)では、今後もニーズのある情報・魅力的な情報を届けていきたいです。
一日も早いコロナ収束と往来再開を心から願っています。